11月
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夢とか目標とかここ３年ほど考えないようにしていた。
石川県選手権を獲ることもできたし、全国規模の大会にも出場する事ができた。
最高のメンバーに恵まれて北陸選手権のマイルで優勝することもできた。
しょぼいタイムだったけど瞬間的に日本記録保持者なんてありがたい称号も手に入れた。
小学生の頃に走りたいと思っていた国立競技場で走ることもできた。
三流選手なりに目標をたて、それに向かって走り続けてきた。
得られたものもあれば、どうにも手が届かなかったものもある。
35歳になる歳にアキレス腱を切って、「こんなもんかな」と考えたときもあった。
今年の春先に股関節を脱臼した時は、アキレス腱を切ったときよりも「もう走れないかも」なんて悲痛な想いだった。
数年前に日本一になりたいなんて考えた頃、はるか手の届かない選手が現れて、今では世界マスターズを三連覇なんてしていて。
そりゃもう「諦める」にはじゅうぶん過ぎる状況。
なぜだろう？そんな状況にも関わらず、今は無性に日本一になりたい。
絶対的に絶望的な状況であるにも関わらず、むしろその気持ちが強い。
彼が引退するまで待つとかではなく、高い位置まで上り詰めたい。勝負がしたい。
二番じゃダメなんすわ。
“なぁみんな 夢はあるかい？
夢を、追い続けて 行くことが出来るかい？
決して、決して 自分に負けたりしないかい？”
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